何も無い。何も無いのだった。 椅子の上で脚を抱え、くるくると回っているといつの間にか下が上になっていて、天井を転がり回っている有様だ。 窓の外は真暗で、どうせこの部屋の外には何もないのだろう、と私は考えた。壁を歩いて窓枠に手をつきしっかりと…
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