何かの映画の
過去は常に無感動に、所在なくゆるゆると流れていて
格好つけてモノクロになってしまったりするから
そんなんだから僕は興味を失ってしまったりするのだ。
ああ本当に。本当にさ。
本当に何をやっても良いと思っている。
僕は何をやっても良いと思っている。
僕が、君が、あいつが、誰かが、誰でも。
何をやっても良いと思っている。
朝歩く。道の看板が変わっている。もう前の看板が何だったかすら思い出せない。
All My Loving! All My Loving!
数十秒だけ大粒の雨が降り、止んだ。
beatlesの「All My Loving」が流れる朝の道は
何かの映画のラストシーンのようだ、と思った。
歩きながら目を閉じる。
暗転。
All My Loving! All My Loving!
いつまで経ってもスタッフロールが流れないので、目を開けた。