そんなことより


横浜でトリエンナって来た。2度目だ。
やはり1度目と同じく、全く面白みのない展覧会だった。
ただ面白くもなんともなかった展覧会ではあったが、発見もあった。


会期も終わりに近いこの時期になると大体のパフォーマンスは既に終わっていて、パフォーマンスが行われた場所にはその痕跡とパフォーマンスの様子を撮影した映像が流されているだけだ。
過去には何も無いが、痕跡には何かがある。
パフォーマンスの映像には何も無いが、盛られた土や切り取られた壁からはみ出た布団や着せられた服には何かがある。


これがつまりTIME CREVASなのか、と思ったが何だか主催者の思うつぼのような気がして悔しいのでやめる。


そんなどうでもいいことより僕は傘が嫌いだ。都会の傘が嫌いだ。
街の、歩道をドロドロと蠢く傘の群れが嫌いだ。
少しだけ(そう、ほんの少しだけ)肥大化させた自意識の膜を、ゆるゆるとぶつけ合っている様が嫌いだ。
肥大化させた膜を被り、自分自身は濡れまいとする姿勢が嫌いだ。
そもそも何故濡れることを拒むのかが理解出来ない。
しかしそれは言い過ぎたような気もする。