あの頃、何を思ってボタンを押したか

赤い帽子をかぶったヒゲのオッサン。
謎の球体を引き連れた銀色の戦闘機。
ただ隙間を生み出し、また埋めるためだけに生み出されたブロック。
ボタンを押せばヒゲは華麗に飛び跳ね、戦闘機は敵を撃ち落とし、ブロックは隙間に吸い込まれていった。
あの頃僕は、何を思ってボタンを押し続けたのだろうか。
健司は火葬炉のボタンを前に、懸命に思い出そうとしている。